ロイヤリティカードとは、物理・デジタルを問わず、ビジネスが発行するカードで、顧客の購入履歴を記録し、再来店した顧客に還元する仕組みです。一定額を使う、あるいは一定回数来店すると、カードがそれに応じて還元します。多くは割引、時には無料アイテムやランクアップという形です。お金を扱うわけでも、レジで決済を完了させるわけでもありません。ビジネス側が顧客に代わってつけている出席簿のようなもので、目的はただ一つ、もう一度自社を選んでもらう理由をつくることです。
現在のロイヤリティカードは、プラスチック・アプリ・ウォレットパスのいずれかの形式を取ることがほとんどで、しかもその選択自体が「そのカードが実際に使われるかどうか」を左右するようになっています。
ロイヤリティカードの使い方(顧客側、簡単に)
ロイヤリティカードを使うのに、顧客側の手間はほとんどありません。店頭またはオンラインで一度登録すれば、名前や電話番号に紐づいたカード、あるいはそのデジタル版が発行されます。あとは次の流れです。
- レジでカードを提示またはスキャンします。バーコード、QRコード、あるいは電話番号をレジに入力する形もあります。
- ポイントやスタンプ、購入額がプロフィールに自動で加算されます。
- 一定のしきい値を超えると特典が発生し、自動で適用されるか、申請すれば受け取れます。
摩擦があるとすれば、それは仕組みそのものではなく、カードが取る「形式」から生まれます。
ロイヤリティカードの種類:プラスチック・アプリ・ウォレットパス
ロイヤリティカードには実用上3つの形式があり、それぞれ役割を果たす力に差があります。
プラスチックは元祖の形式で、印刷コストは今でも最も安く済みます。一方でもっともなくされやすく、実際に誰が使っているのかというデータをビジネス側にまったく残さず、手作業でパンチまたはスキャンするしかなく、遠隔での更新もできません。
アプリは技術的にはもっとも多くのことができ、プッシュ通知や来店ごとの詳細なプロフィールも扱えます。しかし多くの顧客が完了させないダウンロードを求めるうえ、ダウンロードを完了した顧客のうちかなりの割合が1か月以内にアプリを削除してしまいます。
ウォレットパスは、すでに全顧客のスマートフォンに入っているアプリ——Apple WalletまたはGoogle Wallet——の中で動きます。リンクやQRコードからワンタップで追加でき、ポイントが変わればパス自身が更新され、顧客がすでに持っているもの以外は何も構築・ダウンロードする必要がありません。日本ではSuicaやPASMOなどの交通系ICカードを通じてこの感覚がすでに浸透しているため、追加への心理的なハードルはとても低いといえます。
ウォレット型ロイヤリティカードがプラスチックとアプリに取って代わりつつある理由
この移り変わりは、各形式が顧客に何を求め、ビジネスに何を返すかという点に集約されます。
ウォレットパスが求めるのはダウンロードではなくワンタップで、プラスチックのようにバッグの底で行方不明になることもありません。電波を通じて更新されるため、新しいポイント残高や変更後の特典は、顧客が何もせずとも、ビジネス側が再印刷することもなく、カード上に反映されます。位置情報センサーを持つ端末の中にあるからこそ、会員が店舗に近づいたときにロック画面へ表示することもでき、これはプラスチックカードや放置されたアプリには決してできない後押しです。
ビジネス側にとっては、勘に頼るのではなく実際の購買データが手に入り、パンチカードにはなかった顧客への直接のチャネルまで得られます。しかもネイティブアプリの構築コストは一切かかりません。
導入のはじめ方
何を発行すべきか迷っているなら、プラスチックも独自アプリも見送りましょう。ウォレットパスなら、アプリ並みのデータとリーチを、カード並みのワンタップの手軽さで手に入れられます。Pushwoosh Wallet Passesなら、カードを一度デザインすれば、リンクやQRコードで配布し、ポイントやランクの管理もダッシュボードから行えます。この方式で構築した施策の全体像は、ロイヤリティカード導入ガイドをご覧ください。
最初のワンタップからロイヤルティを育てる
ロイヤリティカードは、顧客が実際に持ち歩き、ビジネス側がそのデータを活用できて初めて機能します。Pushwoosh Wallet Passesは、プラスチックやアプリの代わりに、顧客がすでにいる場所に常駐するカードを提供します。
よくある質問
厳密には異なりますが、重なる部分もあります。ロイヤリティカードは行動——主に購入——に対してポイントやランクという形で還元する仕組みです。会員カードはアクセス権を付与するもので、通常は有料の会員層やクラブへの入場を意味し、その回に何かを購入するかどうかは問いません。両方を兼ねる、アクセス権とポイント蓄積を同時に行うカードもあります。
カード自体は通常失効しませんが、ポイントは12か月や18か月といった一定期間の未利用でリセットされることがよくあります。ウォレットパスならこの管理がしやすくなります。有効期限を持たせ、ポイントが失効する前に顧客へリマインドできるため、気づかないうちに残高がゼロになる事態を防げます。