多くのポイントカード施策では、ウォレットのデジタルポイントカードが「カード」の役割を、アプリが充実した会員体験を、SMSがほかの手段では届かない顧客への連絡を担うのが最適です。どれか1つを選ぶ必要はほとんどありません。大切なのは、各チャネルが得意な役割を把握し、1つのチャネルに3つの役割をすべて担わせないことです。
Pushwooshでは3つのチャネルすべてが1つのユーザープロファイルにひも付くため、デジタルポイントカードを発行し、同じ顧客に1つのジャーニーからプッシュ通知やSMSで届けられます。
3つのチャネルの比較
| ウォレットパス | 会員アプリ | SMS |
| 顧客の最初のステップ | リンクやQRコードからAdd to Walletをタップ | アプリをダウンロードしてアカウントを作成 | 電話番号を登録してオプトイン |
| メッセージあたりのコスト | 更新にキャリア料金はかからない | プッシュ通知にキャリア料金はかからない | 1通ごとにキャリア料金が発生 |
| リアルタイム更新 | データが変わるとカードの表示が更新される | アプリ内で自由に制御できる | なし。毎回新しいテキストになる |
| 表示される場所 | 時間と場所に応じてロック画面に表示 | プッシュ通知(許可されている場合) | メッセージの受信箱 |
| 顧客データ | 発行先のプロファイルにひも付く | アプリ内の詳細な行動データ | 電話番号とリンクのクリック |
| 販促メッセージ | 不可。パスに関するお知らせのみ | 可能。プッシュ通知のオプトインが必要 | 可能。同意の取得と各国のルールへの準拠が必要 |
顧客の最初のステップ
ウォレットパス
リンクやQRコードからAdd to Walletをタップ
会員アプリ
アプリをダウンロードしてアカウントを作成
メッセージあたりのコスト
会員アプリ
プッシュ通知にキャリア料金はかからない
リアルタイム更新
ウォレットパス
データが変わるとカードの表示が更新される
表示される場所
ウォレットパス
時間と場所に応じてロック画面に表示
販促メッセージ
SMS
可能。同意の取得と各国のルールへの準拠が必要
アプリが向いているケース
施策に奥行きが必要なときは、アプリが向いています。事前注文、特典カタログの閲覧、複数のクーポンからの選択、プロフィール管理などは、カード1枚には収まりません。優良顧客がすでに毎週アプリを開いているなら、施策の中心はアプリに置きましょう。
課題はインストールです。1軒のカフェや1つのスーパーチェーンのためにアプリをダウンロードしない人は少なくありません。アプリだけの施策では購入者の多くが匿名のままになり、見えない顧客には特典を届けられません。
SMSが向いているケース
SMSの強みは到達率です。どの携帯電話にも届きます。インストールは不要で、カードを追加することもアプリをダウンロードすることもない顧客にも届きます。
その代わり、2つのコストがかかります。1通ごとの料金と規制対応です。たとえば米国では、企業がSMSを送るにはキャリアへの登録(10DLC)と明示的な同意が必要です。日本を含むほかの市場でも、それぞれのルールに沿った同意の取得が欠かせません。そのため、SMS会員プログラムには最初の1通を送る前にコンプライアンス対応が必要です。さらに、SMSは自動で更新されません。先週のメッセージに書かれたポイント残高は、もう正しくありません。
ウォレットパスが向いているケース
ウォレットパスが力を発揮するのは、レジ、ジムのゲート、イベントの入場口といった特定の瞬間です。ほかのチャネルにはない3つの特長を兼ね備えています。
残り続ける:顧客が削除するまで、カードはWalletに入ったままです。常に最新:残高が変わると、カードの表示が更新されます。適切な場面で表示される:店舗の近くやイベント当日に、ロック画面に表示されます。
制約は、マーケティングチャネルではないことです。AppleとGoogleが許可しているのは、残高の変更や搭乗ゲートの変更など、パス自体に関する通知だけです。
3つのチャネルを1つのジャーニーで使う
成果を上げている施策は、チャネルを選ぶのではなくつなぎます。典型的な流れは次のとおりです。
-
1
会員登録時にパスを発行する
顧客がオンラインまたはレジで会員登録します。ジャーニーがポイントカードのパスを発行し、Add to Walletのリンクをメールまたはプッシュ通知で送ります。
-
2
購入のたびに残高を更新する
購入のたびにパス上の残高が更新されます。メッセージを送る必要はありません。
-
3
失効が近いポイントを知らせる
ポイントの有効期限が近づくと、パスに変更メッセージが表示され、アプリ利用者にはプッシュ通知も届きます。
-
4
離反した顧客を呼び戻す
来店が途絶えた顧客には、SMSまたはプッシュ通知で再来店を促します。パス自体で販促を行うべきではないためです。
各チャネルはそれぞれのルールの範囲内で運用され、すべての顧客に連絡が届く状態を保てます。コスト面でも有利です。SMSを送るのは、ほかに安価なチャネルがない顧客だけに限られます。LINE公式アカウントを併用している場合も、同じジャーニーにLINE配信を組み込めます。
簡単な具体例
20店舗を展開するベーカリーチェーンを例に考えます。顧客の多くは週に2回来店しますが、アプリをダウンロードする人はわずかです。約3分の1はすでにチェーンのアプリで予約注文をしています。
私たちの提案は次のとおりです。ウォレットのポイントカードを全員向けの施策とし、レジでスキャンします。アプリ利用者はアプリ内でも同じカードを使え、予約注文やクーポンもアプリで完結します。SMSは、2回来店してもカードを追加していない顧客にだけ、リンク付きで1回だけ案内します。
ポイントはベーカリーという業態ではありません。チャネルの組み合わせを顧客に合わせることであり、その逆ではないということです。
判断のためのチェックリスト
主軸となるチャネルを選ぶ前に、次の5つを確認しましょう。
- 顧客の多くが月に1回以上アプリを使っていますか。それならアプリを主軸にし、パスはレジで使うカードにします。
- カウンター、入場口、ゲートなど、実店舗や現地で使う施策ですか。それならウォレットパスを発行します。
- アプリもメールも持たない顧客に届ける必要がありますか。同意の取得と必要な登録を済ませたうえで、SMSを加えます。
- 残高は頻繁に変わりますか。ウォレットパスなら、メッセージを送らずに残高を表示できます。
- 販促メッセージを送る予定はありますか。パスではなく、プッシュ通知、メール、SMSで送りましょう。
Pushwooshでポイントカードの会員登録を増やす
Pushwooshは、ウォレットパス、プッシュ通知、アプリ内メッセージ、メール、SMS、WhatsAppを1つの顧客プロファイルと1つのジャーニービルダーで扱えます。パス専用のベンダーを別途契約することなく、Apple WalletとGoogle Walletのネイティブなカードを発行し、その時々に最適なチャネルで顧客に届けられます。ISO 27001:2022とSOC 2 Type 2の認証を取得しており、GDPRにも準拠しているため、情報システム部門の審査資料としてもご活用いただけます。
会員登録が伸びるのは、完璧なチャネルを1つ見つけたからではありません。各チャネルが最も得意な役割を1つずつ担うときに伸びるのです。
FAQ
スタンプ、ポイント、会員証のようなシンプルな施策であれば、代わりになります。注文、特典の閲覧、設定の管理については、引き続きアプリのほうが多くのことができます。多くのブランドは、パスをカードとして使い、それ以外はアプリに任せています。
はい、到達率の面で価値があります。残高を保持する場所としてではなく、アプリやメールで届かない顧客への連絡チャネルとして使うのが最も効果的です。
いいえ。顧客はリンクやQRコードからパスを追加でき、パスはApple WalletまたはGoogle Walletの中で単独で機能します。
パス経由では送れません。AppleとGoogleが許可しているのは、パスに関連する通知だけです。販促は同じ顧客に、プッシュ通知、メール、SMSで送りましょう。