アプリのユーザーベースを拡大し、毎月使い続けてもらいたいとお考えですか。本記事では、アクティブユーザーを増やす方法として、MAUを伸ばす戦略、計算式、業界・プラットフォーム別のベンチマークを解説します。これらのMAU成長戦略はエンゲージメントやリテンション施策とも密接に関わっており、該当する箇所ではPushwooshのプッシュ通知、アプリ内メッセージ、メール、ジャーニー機能がどう役立つかもご紹介します。
MAUとは?月間アクティブユーザーの定義
月間アクティブユーザー(MAU)とは、30日間のうちに少なくとも1回アプリを開いた、または操作したユニークユーザー数のことです。ユーザーエンゲージメントとプロダクト全体の健全性を測る、中心的な指標のひとつです。
この数値だけでは、新規ユーザーかリピーターか、どの程度アクティブだったかまではわかりません。MAUはユーザー名、メールアドレス、電話番号などの一意の識別子で計測します。「月間アクティブユーザー アプリ」と検索する人が知りたいのもこの指標です。カウントするのはセッション数ではなく、あくまで人数です。
MAUがアプリにとって重要な理由
MAUは、アプリの成功度合いと成長率を把握するための中心的な指標です。
アプリの利用者数や、その数値に影響する要因を把握していなければ、開発やマーケティングのリソースをどこに集中すべきか判断するのは困難です。
MAUが月を追うごとに伸びているなら、それは市場シェアを広げているサインです。投資家もそう読み取るため、資金調達の場面でも重要になります。
他の指標と組み合わせれば、MAUは競合とのベンチマークにも使えます。単なる見栄えの数字ではありません。多くのMarTechツールはアクティブユーザー数に応じて課金するため、アプリのMAUがそのままツール利用料を左右することも少なくありません。
MAUとDAUの違いは?
MAUは30日間のアクティブユーザーを数え、DAUは日次のアクティブユーザーを数えます。この2つの比率(DAU/MAU)がスティッキネスレートで、後述します。
MAUの測定方法:計算式とトラッキングツール
MAUはその月の月間アクティブユーザーの合計数なので、計算式はシンプルです。
PushwooshにおけるMAUの計算方法
「過去1か月」の定義はツールによって異なります。暦月の初日から末日までを指す場合(2月なら1〜28日または1〜29日、7月なら1〜31日)があります。
あるいは、連続する月の同じ日付の間でMAUを計測するツールもあります。たとえば7月15日から8月15日までといった具合です。
Pushwooshでは、統計ダッシュボードでどちらの方式も選択できます。
MAUの計算にはどのツールを使えばよいのでしょうか。簡単に言えば、PushwooshでMAUをトラッキングできます。
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MAU成長に影響する要因は?
MAUはいくつかの要因によって左右されます。アプリの業種、ユースケースの頻度、そしてプロダクトが一貫して価値を提供できているかどうかです。月間アクティビティ率が20%未満でも、季節性のあるアプリやユーティリティアプリでは通常の範囲内です。一方、ソーシャル、フィンテック、ゲームなど好調なアプリは、戦略的なユーザーコミュニケーションを実施している場合、平均を大きく上回ることがよくあります。
では、自社アプリにとって良いMAU率とはどのくらいでしょうか。重要なのはコンテキストです。業界別のMAU率については、このあとのベンチマーク解説で詳しく取り上げます。
MAUトラッキングの落とし穴
MAUは成功の測定や改善の機会を見つけるのに役立ちますが、落とし穴もあります。文脈を無視すると、パフォーマンスの見方が歪み、誤った結論につながりかねません。
月間アクティブユーザー数だけでアプリを評価すると、その成長がオーガニックなものか、ユーザーが本当にプロダクトを気に入っているのかまではわかりません。魅力的な広告を見てインストールしたものの、期待とのギャップからすぐ削除してしまうユーザーを想像してみてください。このパターンでは、広告出稿中はMAUが急上昇し、キャンペーン終了後は急落します。
つまり、MAUという指標だけでは、適切なオーディエンスを獲得できているか、うまくリテンションできているかまでは証明できません。
MAUを追うべきアプリカテゴリ
メディア系アプリは、アプリを開くユーザーの割合が事業の中核に直結するため、MAUを注意深く見る必要があります。アプリ利用者が増えるほど広告収益の可能性も高まるからです。メディア企業や広告収益に依存するアプリであれば、MAUを追う価値があります。
それ以外の多くのアプリでは、MAUのトラッキングは有益ではあるものの、事業の健全性を示す主要なKPIにはすべきではありません。
MAUと併せてトラッキングすべき指標
MAUだけでは全体像がつかめないこともあります。以下の指標と組み合わせることで、MAUを文脈の中で正しく読み解けます。
スティッキネスレート。 アプリの価値の高さを示す指標です。数値が高いほど、日常的に使うほどアプリを気に入っている、または頼りにしていることを意味します。スティッキーなアプリには、熱心なファン層、低いチャーン、高いエンゲージメントという特徴があり、ストリーミングやゲームによく見られます。MAUと合わせて測定することで、エンゲージメントを牽引している機能が見えてきます。
新規ユーザーとリピーターの比率。 新規とリピーターの内訳から、オーディエンスの行動やエンゲージメントが見えてきます。適切なバランスは業界や目標によって異なります。成長期には新規獲得に比重を置くこともありますが、持続的な成長を支えるのは多くの場合リピーターです。特にロイヤルユーザーの基盤があればなおさらです。
リファラル指標。 ユーザーがどれだけ口コミでアプリを広めているかを示し、オーガニック成長の指標にもなります。アプリにおいても、口コミの力は他の分野と変わりません。
例:語学学習プラットフォームのItalki、ゲームアプリのGC.SKINSでは、リファラルが効果を上げています。
リテンション率。 一定期間アプリを使い続けているユーザーの割合です。アプリのパフォーマンスと、ユーザーがどれだけ定着しているかを示します。数値が低い場合は、UXかブランディング、あるいはその両方に問題がある可能性があります。
🤝 ユーザーリテンション率をベンチマークし、2025年データで業界中央値と比較しましょう。
MAUベンチマーク:モバイルアプリの良いMAU率とは?(2025年調査)
Pushwooshベンチマーク調査2025によると、iOSの平均月間アクティブユーザー率は18.99%であるのに対し、Androidアプリの平均は34.27%とより高い数値です。プラットフォーム別に見られるという点で、比較の軸として最も参考になるMAUベンチマークです。
すべてのアプリが同じオーディエンスや目的を持っているわけではないため、月間アクティブユーザーのベンチマークは業界や、iOS・Androidどちらで開発しているかによって変わります。
プラットフォーム別インサイト
ほとんどの業界で、AndroidはiOSより高いMAUを示しており、フィンテック、ゲーム(ハイパーカジュアルとアクション)、ニュースで差が最も大きくなっています。両プラットフォームで同程度のMAUを示すのは、ストリーミングのみです。
業界別インサイト
最も低いMAUは、ナビゲーション、ホスピタリティ、リワード&ロイヤルティで、いずれもiOSです。最も高いのは、Androidのバンキング、フィンテック、ゲーム、サービスです。
MAUを増やすための最善策
月間アクティブユーザーの伸びの大半は、4つの要素から生まれます。オンボーディング、プッシュ通知のオプトイン、習慣化のループ、そしてパーソナライズされたオムニチャネルメッセージングです。これが、獲得コストをかけずにアクティブユーザーを増やす方法です。
MAUが横ばいのままなら、見直すタイミングです。DAUを伸ばすことがMAUの押し上げにつながるケースが多いため、まずはそこから始めましょう。以下は、実際に効果があったMAUを増やす方法です。
1. オンボーディングを固める
初回セッションからパーソナライズされたアプリ内メッセージ、プッシュ通知、メールで価値を届けましょう。最初の体験がしっかりしていれば、ユーザーはエンゲージし続け、次に何が来るのか楽しみになります。
👋 効果的なユーザーオンボーディングフローの作り方ガイドをご覧ください。
2. オプトインプロセスを改善する
アプリ内メッセージでもプッシュ通知でも、オプトインは心地よく、メリットが感じられるものにしましょう。購読者が増えるほど、後から再エンゲージできる相手が増え、その許諾こそが静かにMAUを押し上げます。
✅ オプトイン率をベンチマークし、業界中央値と比較しながら改善のヒントを得ましょう。
3. ユーザー行動に合わせてコミュニケーションを最適化する
パーソナライズされた関連性の高いメッセージで、ユーザーに必要な情報を届け続けましょう。イベントトリガー型のメッセージングなら、適切なタイミングで適切なオーディエンスにリーチし、ユーザーをロイヤルカスタマーへと導けます。Pushwooshを使えば、プッシュ通知、アプリ内メッセージ、メール、SMS、WhatsAppを通じて、アプリライフサイクルのあらゆる段階でユーザーとエンゲージできます。
📝 Pushwoosh Customer Journey Builderで効果的なキャンペーンを計画・実行する方法を学びましょう。
4. 休眠ユーザーを再エンゲージする
30日以上アプリを開いていないユーザーをターゲットにしましょう。プッシュ通知やメールといったアプリ外のチャネルで再エンゲージできます。
送信する前に、そのメッセージが実際にユーザーへ届くかを確認しましょう。
☐ リーチャビリティチェックを実施し、そのユーザーにまだプッシュ通知を送れるか確認します。送れない場合はメールに切り替えましょう。
☐ ユーザーがプッシュ通知を開いたかどうかをトラッキングします。開いていなければ、似た内容のメッセージでフォローアップしましょう。
5. デイリーバリューで習慣化ループを作る
ユーザーは理由があれば戻ってきます。デイリーリワード、連続記録、新着コンテンツ、気になっている物事の状況更新など、繰り返し訪れる理由を用意しましょう。プッシュ通知やアプリ内メッセージでスケジュール化すれば、毎回手動で促さなくても、再訪問が習慣として定着します。
👋 DAUを増やす方法ガイドで、さらに多くの施策を確認してください。DAUの伸びはそのままMAUの伸びにつながります。
6. ウェブユーザーをアプリへ誘導する
ウェブのユーザーがいるなら、モバイルへ誘導しましょう。アプリ体験はよりパーソナルで、後からの再エンゲージもはるかに容易です。ウェブプッシュやメールを通じて、アプリでしか手に入らない機能や特典を訴求し、乗り換える理由を提供しましょう。
📖 ユーザーがアプリに定着したあとは、アプリ全体のエンゲージメントを高める方法を確認しましょう。
7. セグメンテーションとRFMでパーソナライズする
一斉配信は、ユーザーに「無視してもいい」と学習させてしまいます。行動、ライフサイクルの段階、価値でオーディエンスを分け、それぞれに異なるメッセージを書きましょう。RFM(Recency, Frequency, Monetary)セグメンテーションを使えば、最もアクティブなユーザーと離脱しかけているユーザーをすばやく見分けられ、再活性化の労力を本当に必要な相手に振り向けられます。
8. MAUの土台としてリテンションを強化する
ユーザーが最初の1週間で離脱してしまえば、ここまでのどの獲得施策も意味を持ちません。早期離脱の原因を解消し、ユーザーが本来求めていた価値を思い出させ、まだ引き戻せるうちにチャーンしたユーザーへアプローチしましょう。ここまで挙げてきた中で、長期的にMAUを伸ばし続けるのはリテンションです。
まずは30日以上アプリを開いていないユーザーから着手しましょう。うまく設計されたキャンペーンをひとつ実施するだけで、DAUとMAUの両方を同時に動かせます。
業界別に見る月間アクティブユーザーの伸ばし方
業界ごとに異なる課題があります。ここではDAUを伸ばし、ひいてはMAUを押し上げるためのヒントを紹介します。
ゲーム
- 休眠プレイヤーを再エンゲージする。 30日・60日・90日間プレイしていないユーザーに、復帰を促すプッシュ通知を送りましょう。「この[x]日間で見逃したものをチェック」「今すぐアクションに戻ろう」といったメッセージが効果的です。ディープリンクを使えば、ホーム画面ではなく更新情報の画面へ直接誘導できます。
- 特別オファーを訴求する。 アプリ内課金の履歴があるユーザーに、その履歴に合わせたオファーやアイテムを提示しましょう。
以下は、精度の高いプロモーションでCTR・MAU・購読者数を3倍にしたPushwoosh顧客、Beach Bumの事例です。ケーススタディを読む
追加のヒント:デイリーオファーを取り入れましょう。 GC.SKINSアプリのパブリッシャーであり、Pushwoosh顧客でもあるBladestormは、8か月でMAUを16.62%伸ばし、収益も向上させました。サクセスストーリーを読む
- クロスプロモーションを実施する。 似たタイトルを複数展開しているなら、ポートフォリオ内の他のゲームを訴求したり、試したユーザーに報酬を与えたりしましょう。「[このタイプのゲーム]がお好きなら、[新しいゲーム]もチェックしてみてください」のようなメッセージです。
🎲 Pushwooshのリサーチに基づくガイドで、ゲームアプリ向けのメッセージング戦略を組み立てましょう。
メディアストリーミングアプリ
- もっと見たい・聴きたいと思わせる。 視聴・再生履歴に基づいて、プッシュ通知でコンテンツを提案しましょう。お気に入りのドラマを見終えたユーザーには、同じジャンルの作品を提案します。Spotifyのように、よく聴くアーティストへ引き戻すのも効果的です。
パーソナライズされたレコメンドプッシュには、ディープリンクが欠かせません。Pushwooshでも利用できます。
シンプルな「こちらもおすすめ」というメッセージが効果的なのは、ユーザーの好みを理解していることが伝わり、次の一歩を簡単に示せるからです。
Eコマース
Eコマースにとって、MAUは最優先の指標ではありませんが、伸ばす価値はあります。アクティブユーザーが多いほど、売上につながる関連オファーを届けるチャンスも増えます。
- 休眠顧客を再活性化する。 新しいプロモーションのプッシュ通知で、あまり活動していない顧客を呼び戻しましょう。
より高い効果を得るには、商品レコメンデーションを追加し、購入履歴に基づいてターゲティングしましょう。
追加のヒント:イベントトリガー型メッセージングは実際の購入につながります。カート放棄ユーザーをターゲットにし、購入完了を後押ししましょう。Eコマースの売上を伸ばすヒントをもっと見る
- ウェブからアプリへ誘導する。 モバイルアプリはより速く、よりパーソナルな体験を提供します。1日あたり4時間25分から10時間46分をスマートフォンに費やしているというデータもあります。オファーや機能の一部をアプリ限定にしてみましょう。
🌟 Pushwooshを導入したEコマース企業は、ユーザーエンゲージメントで際立った成果を上げています。Bantoaは94%というMAU率を達成しました。その方法を見る
的確なメッセージングでアクティブユーザーを増やす
MAUそのものが成長戦略を教えてくれるわけではありません。文脈の中で読み解き、業界に合った施策と組み合わせれば、ただ眺めるだけの数字ではなく、アプリの健全性を測る有効な指標になります。あとは実行力次第です。ユーザーデータを、実際に求められるメッセージへどれだけ変換できるかがすべてです。
MAUの成長が目標なら、Pushwooshには5つものツールを組み合わせなくても実現できるメッセージングツールが揃っています。ぜひチームにご相談ください。
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